「読む力」:今まで読んだ中で『一番実用的な実用書』

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今回は、1月28日発売の佐々木俊尚さんの「読む力」という本について。

年始の記事↓にも書いた通り、最近はジャーナリストの佐々木俊尚さん(@sasakitoshinao)を自分の「キュレーター」として毎朝 Twitter で紹介されている記事や Voicy でお話しされていることをインプットに使わせてもらっているので、ご本人はどんな方法でそれらの情報を集めているのかが気になっていました。

今年2022年はインプット・アウトプットの質・量ともに向上させたい自分にとって、まさに今知りたかったことが書かれていそうだな、ということでとても楽しみにしていた本。

Amazon で予約していたせいか発売日よりも早く今週前半に届いていたので、ちょうど発売日に読み終わりました。

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今まで読んだ中で『一番実用的な実用書』

読み終わった感想を一言でまとめると、今まで読んだ中で『一番実用的な実用書』

読む・書く・考える・アイディアを生む、それぞれについて筆者の考え方や方法論が書かれていますが、とにかく全てが具体的で実用的

各章で具体的なサービス名やメディア名など、筆者が実際に利用しているものが固有名詞でズバズバ書かれています。(一部、そこまで書いて大丈夫?というような中身もありましたが笑)

実用書って読んだ結果を自分で実践してこそ意味があるものだと思っていますが、具体的な方法論が書かれていないとすぐに実践するのは難しい。

読む → 実践する、というようには一足飛びには行かず、結局実践できずに終わってしまうこともたくさんあります。

それが今回の本では、著者が具体的な内容を紹介してくれているので、まずは「真似する」というところから実践を始めることができる。

これは実用書として、一番大事な部分なのではないでしょうか?

とにかく具体的に書かれているおかげで、まずは書かれている通りにやってみて、実践しながら取捨選択や調整しつつ自分に一番合う方法を作っていくことが出来ると感じました。

何が実用的だったのか?

読んでいて学んだことはとてもたくさんあった本でしたが、今回はその中から2つだけ特に自分の役に立った実例を書いておきます。

役立った実用例① : 「罪と罰」を使った情報管理

個人的に一番読んで良かったと感じた点は「罪と罰」を使ったメモの実例。

実際に「罪と罰」を読み、感じたことをどのように記録して、どのように概念を導き出し、どう管理して自分のものとしていくのか?

この本の中では、その過程が実際に筆者が記録した内容とともに説明されてます。

本を読んでどんなメモを取ったのか、そのメモからどんな概念を導き出したのか、そしてそれらをつなげてどのような世界観を学べたのか、というような流れ。

本を読んだだけではすぐに自分の中に吸収されるわけではなく、読んだものに対して幾つかのステップを経て、結果的に将来の自分の役に立つ情報が蓄積されていきます。

自分が学んだことを自分のものとしつつ(本の中の言い方で書けば「自分の血肉としながら」)、それらをリンクさせながら自分の考え方を拡げ、深めていく実例として、今回の「罪と罰」の実例はとても参考になりました。

なかなか他人のこういうノートを見ることは出来ないですからね、ここまで具体的に書かれていることに感謝です。

ちなみにこの外部脳としてのノートを取っていくというところは去年読んだ「TAKE NOTES!」という本に書かれていたことと、ほぼ同じなんだろうと思っています。

そして概念を抽出して、それらを紐付けながら自分の考えを深めていく、というところも同じ。

ただ、この「TAKE NOTES!」という本は論理的な考え方、ノート全体の構造は学べるものの、実際にノートに書いていく具体的な内容については記載が全くありませんでした。

今回「読む力」を読んで、自分のノートを育てていく具体的な方法論が分かったように感じていて、そこは自分にとってすごく大きなステップでした。

役立った実用例② : 時間管理と集中力

タイトルにもある通り、「集中できない」を知力に変えるということで、この本では「別に集中できなくてもいいじゃん」ということが書かれています。

どうしても集中できないと「自分が悪いんだ」と思いがちですが、「そもそも集中なんて、できなくて当然」というスタンスは新鮮

とはいえ、それだけではただのダメな人になってしまうので、この本では「集中力は続かない」という前提で、その中でどのように生産性を高めていくのか、というところがこれまた具体的に書かれています。

ここでも、単に考え方が概念的に書かれているわけではなくて、筆者が実際にやっている作業を例として、自分でもすぐに実践できるレベルで書かれています。

本当に、この具体的な実例が書かれていることの力は大きい

自分を振り返っても、特にコロナ禍で自宅勤務になってから(周りの目がないということもあって)今まで以上に集中力が落ちているという実感があるのですが、この本に書かれている内容でちょっと自分の作業スタイルを明日から見直してみようと思っています。

きっと同じように「集中できない」という悩みを持つ人は多いと思うので、そんな方にもオススメの一冊です。


というわけで、今回は「読む力」のご紹介でした。

個人的には、本の中で紹介されている Feedly も Pocket も以前から使っていたので、モノは揃っていたんだな、と実感。

あとはそれらの道具をどう上手く使っていくのか、そこをこの本で紹介されていた方法論を使いつつ、見直していこうと思います。

それでは。


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